金色に輝く田の稲が瑞穂の国の豊かさを物語っている、そんな季節になりました。

今月は暦の上では処暑。月初めは末候の「禾乃登(こくものすなわちみのる)」になります。

穀物が実りの秋を迎えます。秋になるとたわわに実をつけることを見越して、春に苗を植え、種を蒔いてあったのですね



私達アドバイザーも片づけの中で、捨てることが苦手な人に対して、見越して図っていることがあります。

よく、アドバイザーは、「捨てられなくても大丈夫ですよ」という言い方をしますね。

ですが、それは、「捨てる必要ないです」と言っているのではありません。実は「今は、捨てられなくても大丈夫」という意味です。



モノは自分で管理できる数を超えた時に散らかり始めます。

自分は片づけが苦手かも、と思っている人はほぼ、所有しているモノが管理できる数を超えています。

片づけたいと思うならば、自身のモノの管理能力を高めるか、数を減らすか、しかありません。





大抵の人は、捨てたくない思いから管理能力を高めることに気がいき、収納の工夫を始めます。

ですが、わずかな時間でモノの管理能力を上げることは難しいことです。あまり時間をかけずに確実に片づけるのならば、モノの数を減らすほうが簡単なのです。

アドバイザーがモノを減らす提案をする理由もこれです。

でも、今、捨てられないのに大丈夫なの?と疑問が湧きますよね。大丈夫です。

今は無理でもきちんと段階を踏みさえすれば、いつか、不要なモノだけを納得して捨てられる様になります。

それには、「捨てても大丈夫だった」という成功体験が必要です。



アドバイザーは、捨てることが苦手な人に始めから捨てることを無理強いすることが、片づけを始める前に諦めさせてしまったり、途中半端な状態にさせてしまう、ということを知っています。

そこで、「捨てても大丈夫」の成功体験に向かって、まずは、「分別」「処分の保留」などの考え方を優先して、「捨てられなくても大丈夫」な状態でスタートできる様に考えているのです。

焦らずモノと向き合っていけば、いつか「捨てられる様になる」ことを見越して、敢えて最初は「捨てる」に挑まないのです。





もちろん、すでに不要の判断がついている人や覚悟の片づけをしたい人には、しっかり「まず、捨てましょう!」から始めます。


片づけは、プロの手を借りるのもひとつの方法ですが、自分でも無理せずにできることから始めていくと「捨てる」ことができるようになります。

先を見越して、さあ、頑張りましょ!

(2019.9)

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