師走に入り、季節は小雪から大雪に移り行きます。街は、クリスマス色に染まってきました。いかがお過ごしですか。
毎年のことながら、年末に向かって「大掃除」「片づけ」の文字が圧力をかけてきて、気忙しさが増しますね。
今やモノの多さに悩む時代なので、モノのない暮らしをしている人を羨ましく思うことも多いでしょう。
「あんな暮らしがしたい」と憧れ、そこから「自分はなぜモノに執着するのか」と自己嫌悪に陥ってしまうこともあるでしょう。

でも、モノのない暮らしをしている人は、その状態が「心地よく」楽しんで暮らしているから素敵なのです。
もし、ミニマリストに憧れてもモノが少ない暮らしを楽しめなかったら、それは自分には合っていない暮らし方なのです。
片づけの世界で、人気のあるミニマリストの家を見たことがあります。
人によって感じ方が違うと思いますが、私は「すっきり~!」と思うと同時にふと「寂しい」気持ちがしました。
それは多分、私の心地よいと感じる空間のバランスが違っていたこと。
そして、モノが少ないために色数に制限があり私の好きな色がどこにもなかったことが理由だと思います。
よく「十人十色」と言われますが、暮らしもまさに「十軒十色」です。それぞれに違っていいのです。
モノの数や空間が多くても少なくても、それが単純にその家の幸せ指数にはなりません。
家は、何よりも自分の「心地よさ」が大事なのです。

大抵の場合、「心地よさ」を感じるモノや空間がいらないモノの下に埋もれてしまっています。
その「心地よさ」を感じるために、あから様に不要なモノを取り去っていくことが必要なのです。
つい、「何でも捨てる!」が先になってしまいますが、がむしゃらに捨てることが全ての人にいいことではありません。
最初は、「好き」を優先してそれ以外のモノを減らしていきます。
しばらくすると、ある程度、片づけ方が身についてきます。
そして、そこから、バランスよく自分の「心地よさ」を感じるモノをカスタマイズしていくと幸せ指数の高い空間が出来上がります。
年末は先を見据えた片づけを始めるのにもいい機会です。
さあ~、無理せずに頑張りましょ。
(2019.12)

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