若葉の眩しい季節になりました。長かった自粛生活にもうっすら明るい先が見えてきた感じがしますが、引き続きご自愛下さい。
今回は片づけに関しても自分を中心に考えようという提案です。
私の講座では、受講生の皆さんに可能な限りお一人ずつ片づけの悩み話を聞きます。大きな会場では、アンケートで答えて頂いています。
今現在、約2000人分のデータがありますが、その結果、皆さんのお悩みの一番に挙がるのは、「捨てられない」です。
「捨てる」ことは行為そのものが難しいのではなく、捨てるための「納得」が難しいのです。
納得が難しいのは、モノを中心に考えてしまうため、「モノ」に振り回されてしまっているからです。
片づけに関しては、モノは単なる道具。自分を中心に置いて考えていかないと「捨てる」ハードルが下がることはありません。

一般にモノの処分を考える時は「これはまだ使える?」と考えますが、モノは壊れない限りは「使える」ので、皆さん、捨てられません。
ここを「使える」か「使えない」の判断ではなくて、「私が使っている?」と自分を主語にして考える様にします。
講習では、こうした「自分中心」の考え方に慣れる練習もします。
まず「モノを捨てる」こともモノを主語に「モノがなくなる」と考えるのではなく、自分を主語に「自分がモノを管理する」と考える様にします。
捨てることは管理のための手段のひとつです。
ですが、いざ、まだ使えるモノを目の前にすれば、やはり「もったいない」が気持ちを揺さぶります。
この様な時にも片づいていないことでかかっているストレス、
・「探しものに時間が取られている」
・「二度買いしてしまう」
・「モノ出しっぱなしで見苦しい」
・「引き出しが開かない」などをなくす方向、つまり「ストレスなしの自分になる」ことを優先に考えていきます。
段々、「モノを処分すればストレスがなくなる。このチャンスを逃したらもったいない」と今までの「もったいない」も変わってきます。
これが自分中心の考え方です。

初めのうちは、考えた結果、「捨てられない」でもいいのです。
今まで、「もったいない」⇒「捨てない」の繰り返しだったことに「自分中心のもったいないとは?」と新しい考え方が頭によぎっただけでも大進歩です。
考えるクセをつけると10個のうち2個でも捨てられる様になります。
コツが掴めてくると捨てることが楽になります。そして片づけ力が着実についてきます。
Keep at it ! 続けましょ!
(2021.6)

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